本研究では,動いているボールを異なる方向にインサイドキックで蹴る際に,蹴り脚足部姿勢を変化させる動作や変化メカニズムについて検討することを目的とした.男子大学サッカー選手10名を対象に,30度間隔で3カ所に設置した標的を狙って射出球に対するインサイドキックを行わせた.その結果,インパクトにかけて骨盤前面が標的と正対する方向へ近づくように標的方向間で異なる骨盤回旋動作がみられた.一方で,蹴り脚各関節の回旋動作には標的方向間で差異はみられなかった.インサイドキックでは,骨盤回旋姿勢を主に調節することで,キック方向に合わせて蹴り脚各関節の動きを大きく変えることなくボールを異なる方向へ蹴り分けていることが示唆された.