抄録
本学では、モダンスポーツに加えてコンテンポラリースポーツとしてのベクトルを本学体育の中心にすえ、次の3点をもとに教育課程を考えようとしている。?これまでの既成のスポーツだけでなく幅広いスポーツ経験を通してより多様なスポーツの楽しさとその組織の仕方を身につけさせるため、ニュースポーツや障害者スポーツなどを取り入れること。?自らの身体を客観的にとらえる豊かな経験(身体活動)が他者の身体をよりよく理解し、他者の痛みをいたわる気持ちを育てることから、自分自身をより深く知ることのできるスポーツを積極的に取り入れること。?機械化・能率化を目指してきた現代社会がいつのまにか欠落させてきたもの、とくに人と自然とのかかわりをもう一度見直し、人も自然の一部であるという気づきを促し、自分自身を深く見つめることにより、感性(センス・オブ・ワンダー)を豊かにしていくことができるよう、自然を中心としたスポーツを取り入れること。