主催: バイオフィリアリハビリテーション学会
共催: 国際バイオフィリアリハビリテーション学会(NPO高齢市民が活躍するための社会技術研究研究会)
後援: 厚生労働省, 神奈川県, 横浜市, 公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会, 公益社団法人全国老人保健施設協会, 公益財団法人テクノエイド協会, 公益社団法人日本理学療法士協会, 一般社団法人日本作業療法士協会, 一般社団法人日本リハビリテーション工学協会, 一般社団法人日本生活支援工学会
会議名: 第24回バイオフィリアリハビリテーション学会大会 - リハビリテーション医療介入方法の多様化 -
回次: 24
開催地: 横浜
開催日: 2021/02/11
p. 5-
1.少子高齢化と医療提供体制の多様化
超高齢化に加えて,少子化が進んでいる.どのような環境下であっても,日常生活の維持が重要であるが,独居,老老夫婦世帯などの増加により様々な課題が存在する.要介護要因の上位には,認知症,高齢による衰弱,転倒骨折,関節疾患が挙げられる.これらはすべて歩行機能に関連する項目であり,歩けることや移動能力の確保が生活の基礎となることが改めて認識される.
高齢化の進行と慢性疾患の増加は心疾患,脳血管疾患の増加を引き起こす.これらの疾患の急性期の治療ののちにはリハビリ期間がある.リハビリの医療制度上の課題もあるが,多くの患者を少ない理学療法士が対応し,時間も決められていることからそれぞれの対象者の特性にあった支援を十分に行うことは難しい.さらに,新型コロナ(Covid-19)の流行により,密接なリハビリの提供は益々難しくなり,リハビリの効果が低下,および継続しにくいことから日常生活機能の低下が危惧される.
一方,AIやセンサの発達により,社会はIoTやロボット,遠隔などがキーワードとなっている.つまり,一様に病院のリハビリ室で理学療法士の手によって職人的に行われていたリハビリも重要であるが,地域で様々な環境下で様々な取り組みが行われて,その情報が適切に集約され,評価,支援につながれば,新しいリハビリのあり方を示すことにつながり,これからの社会情勢にマッチする医療提供体制を構築できると考えられる.