2011 年 7 巻 p. S9-S13
洋上風力発電のバードストライクのリスクの高い種を検討する上の一資料として長崎県池島近海において2009年11月から2011年1月にかけて海上を飛行する鳥類の飛行高度を調査した。海上30m~150mをバードストライクの危険のある高さと想定すると,オオミズナギドリ Calonectris leucomelas,カツオドリ Sula leucogaster,ウミネコ Larus crassirostris はそれより低い高さを,スズメ目の鳥類はそれより高い高さを主に飛ぶため,バードストライクの危険性は低いと考えられたが,ウミウ Phalacrocorax capillatus,セグロカモメ L. schistisagus,ミサゴ Pandion haliaetus,トビ Milvus migrans はバードストライクの危険性が高いと考えられた。