2018 年 29 巻 p. 85-91
本研究は,蒸したもち米を利用したおはぎ・ぼたもちを数日間美味しく食べるための方法を検討した.一般にお はぎ・ぼたもちは,食べられる期間として2から3日程度と言われているため,保存方法および加工方法を工夫する ことにより食べられる期間の延長ができるのかどうか検討した.その結果,加工方法では,蒸したもち米をそのま まに使用した方法は,デンプン粒を包み込むデンプン組成の構造に膨化などの変化が,つぶしたものやお湯で処理 したものに比べ最も軽度で,好ましいものと推察された.貯蔵方法の検討では,冷凍保存の4日目の場合では,デ ンプン組成の構造に著名な膨化が認められ,冷凍よりは冷蔵の方が望ましいものであると推察された.