桐生大学紀要
Online ISSN : 2435-7049
Print ISSN : 2186-4748
地縁型住民組織活動における研修プログラムの検討
檀原 三七子山崎 秀夫
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2019 年 30 巻 p. 27-34

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抄録

目的:本研究の目的は,保健師が行う地縁型住民組織育成のための研修プログラム内容と研修プログラムを展開す る上での保健師の関わり方を明らかにし,効果的な研修プログラムの構成要素を検討することである. 方法:地縁型住民組織の育成を担当する6名の市町村保健師を対象に半構造化面接を実施し,質的帰納的に分析した. 結果:研修プログラムの内容は,生活習慣病予防や介護予防を中心とした食事や運動,心の健康づくりが主なもの であった.学習形態は,講話や講演会による知識の習得,実践型による技術の習得,グループワーク,先進地の見 学,そして都道府県や保健所管内単位の研修においては,他市町村の住民組織メンバーとの交流が実施されていた. 研修プログラムを展開する上での保健師の関わり方は,【活動目的・役割を住民組織メンバーに明確に説明する】,【住民組織メンバーと地域の健康課題・活動方法を話し合い協働しながら進めていく】,【住民組織活動の経験者を大勢輩出させ健康意識の高揚をはかる】,【活動に主体性を持たせる】,【活動の評価をする】,【住民組織メンバーのモチベーション(活動意欲)が上がり実践を通して効果が実感できる技術を提供する】,【活動を通して自己有用感を得る】ことを行っていた. 結論:地縁型住民組織育成を目指した研修プログラムは,住民組織メンバーに対して活動目的や役割を明確に説明 すること,民主的に活動計画を決めること,健康づくりが実践しやすく効果が現れやすい技術を提供すること,地 域住民から活動が理解されるよう活動報告の場を設定すること,他者に必要とされる有用感が得られること,定期 的な開催により仲間と情報共有する場があることなどの要素を盛り込んだメニューで構成することが有効であると 考えられた.

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© 2019 桐生大学・桐生大学短期大学部
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