桐生大学紀要
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Print ISSN : 2186-4748
精神看護学実習における地域活動支援センターでの学生の学び
実習記録を分析して
中村 郁美片野 吉子岡野 和也
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研究報告書・技術報告書 オープンアクセス

2020 年 31 巻 p. 125-131

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抄録

【目的】精神看護学実習における精神障害者の地域生活支援への理解について実習記録を分析する. 【方法】Berelson,B.の内容分析を参考にして分析した. 【結果】実習記録を分析した結果,450記録単位が得られた.【地域活動支援センターで活動する利用者】【利用者の支 援と地域社会とのつながり】の2コアカテゴリ,《地域活動支援センターという場》《利用者の実際の活動》《活動をとも にした利用者の姿》《利用者に対する支援》《地域活動支援センターが地域社会とつながること》《これからの利用者へ の支援の在り方》の6カテゴリが抽出された. 【考察】学生は,【地域活動支援センターで活動する利用者】の日中活動の場の重要性や,活動で培う社会性を感じて いた.また,利用者に対する見方に変化のあったことが明らかになった.【利用者の支援と地域社会とのつながり】 の重要性を感じ,これからの利用者への支援の在り方について思考を深めていた. 【結論】学生は,利用者への支援を,利用者の望む利用者が主体となる生活を支えるものであると考えていた.また, 利用者が地域とつながり社会で生活することで,地域の人たちと互いの理解が深まり利用者のQOLが高まると考 えていた.健常者と障害をもつ人が助け合える社会環境作りへの希望を考えていたが,一方,社会復帰を困難にす る現実にも目を向けることができていた.

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© 2020 桐生大学・桐生大学短期大学部
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