2002 年 1 巻 1 号 p. 19-22
高齢社会に伴い, 寝たきりや座りきりといった新しい社会問題が起きている. 2025年には, 虚弱·要介護の痴呆高齢者·寝たきり高齢者を合わせた推計は520万人になると予測され, 脳血管障害や転倒骨折などを経験した高齢者の生活の質(Quality of Life:QOL)の確保や自立支援など早急に解決しなくてはならない課題を抱えている. より効果的にリハビリを行うために, タキザワ式リハビリテーションプログラムが開発され, その中で創動運動が実施されている. 下服運動は下肢リハビリのため, 対象者自ら患側の足を健側の足で動作させるものである. しかしその定量的評価や効果は解析されていない.
そこで本研究では, 創動運動による効果を総合的に検討するために, 筋電図による下肢の筋活動と, 運動力学的側面から対象者の動作を定量的に解析するシステムを開発した.