バイオフィリア リハビリテーション研究
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国際バイオフィリア リハビリテーション学会(高社研)(2009年-2013年)
2つのパラダイムシフトの実現にむけて
第10 回イタリア大会の開催
滝沢 茂男
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2017 年 2017 巻 1 号 p. 104-106

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抄録

 本会は2013年10月14―15日に、在日本イタリア大使館と在イタリア日本大使館、福祉用具の総本山とも言えるテクノエイド協会・常陸宮正仁親王殿下を総裁に奉戴する日本障害者リハビリテーション協会の後援の下、イタリア共和国キエーティ市で第10回大会を開催しました。

 天正遣欧少年使節団、バチカン、ローマ帝国など日本とイタリアの間には、豊かな歴史や文化、そして交流があります。またバチカン、ローマ帝国というと12使徒といわれる少数の人々から始まった世界中に20億人を超える信者がいるキリスト教を思い浮かべます。さらに80歳を超える平均寿命という共通点もあります。

 この開催に併せ、学会ホームページの更改を行い、我々は「2つのパラダイムシフトを実現する研究と成果の普及を目的とする」を公開しました。

 すなわちこの学会の目的は、第1のパラダイムシフト「リハ医学の再構築」により、人類の長寿命化の世紀に、人類の福祉の向上に欠かすことのできない健康寿命の延伸を、複合領域(医学・工学(機械・情報)・社会科学)の研究推進を基礎に、「自律的リハビリテーション(リハ)手法をリハ医療に主導的手法として取り込む」事により、リハ医学の再構築を行い、第2のパラダイムシフト「高齢になって、障害を得ても自立生活を送り続けることができる、そうするという意識転換を実現する」を可能にするものです。

 我々のすすめる「リハ医学の再構築」を考えると、これまでの「我が国のリハ医学の人的変化:2012年までの10年ほどでリハ専門医が810人から1787人と倍増し、理学療法士が470%10万人以上に増加した。ひるがえって担当者の増加に伴い、減少すると思われる要介護者は2012年に554万人と2000年の218万人から倍増」の状況は、高齢者の増加が大きな要因とはいえ、リハ医療を再構築する必要があることを示唆しています。

 いまは文字通り12使徒にもたとえられる少数の研究チームです。そうした現状ですが、我々の志は、歴史上初めて高齢者が年少者より多い社会(日本・イタリア・世界の多くの国々)において、研究を通じて2つのパラダイムシフトを実現し、超高齢社会を持続可能にすることです。

 20億人以上の信徒を持つようになったキリスト教を振り返れば、「塊より始めよ、少数のグループによる活動が歴史的成果を導く。」です。本大会がその基礎になったものと確信しています。読者諸兄のご参加を期待しています。

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