バイオフィリア リハビリテーション研究
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21世紀リハビリテーション研究会(1998年-2000年)
器具使ったリハビリで歩行可能に
滝沢 茂男
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2017 年 2017 巻 1 号 p. 5-8

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抄録

 日本の総人ロは2007年から減少に転じる。2020年には国民の四人に一人が六十五歳以上の高齢者で、14歳以下の子供の数は現在より400万人減って高齢者数の半分という少子国になる。財政や社会保障の改革をせず現状を維持した場合、国民負担率は30年後の2025年に現在の35.8%から51.1%に上昇すると経済企画庁(当時)の研究会は予測した。国民の収入4分の3が消えるなどの悲観的な予測は多く、現状のしくみを変えずに放置すれば、財政・年金など既存のシステムは破たんすると論じている。

 現在広く行われているリハビリテーション(リハビリ)とこれからのリハビリを展望して、著者らは日本臨床整形外科医会会誌に論文を発表した。論文で明らかにしたのは、これまでなら寝たきりの原因になっていた骨折や脳血管障害の後遺症があっても、タキザワ式リハビリを行った結果、193名の寝たきり高齢者から59名が歩行可能となった事実であり、寝たきりになってしまった高齢者の内、30%が歩行可能になることである。入院時歩行不能であった患者193名、最高年齢99才、最若年齢47才、平均年齢は81才、女性137人、男性56人にリハビリ(平成6年12月末、当初寝たきりであったがリハ室で訓練できるようになった患者は126名、ベッドサイド訓練が続いている患者は67名)を行った。リハ室でリハビリを行っている患者の内、単独歩行は9名、杖歩行は7名、四輪型歩行器歩行が3名、新型歩行器歩行が11名、平行棒内歩行が29名と合わせて59名が歩行可能となった。

 これは、2025年における230万人の想定されている寝たきり高齢者数に当てはめると、歩行可能になるものの累計は69万人に及ぶ。我々はこの事実を基に、国民が、安心して老年を迎えられ、豊かに生活できるようにするために、21リハ研を組織し、人々が高齢になり、骨折や脳血管障害の後遺症があっても、リハビリにより、自立生活を続けられるよう、21リハ研を組織し研究をすすめている。科学的、医学的評価に耐えうる運動器/訓練器を開発し、症例毎の評価の概要を明らかにすると共に、フィールドテストを行おうと提案している。

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© 2017 バイオフィリア リハビリテーション学会
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