バイオフィリア リハビリテーション研究
Online ISSN : 1882-5559
Print ISSN : 1347-5568
国際バイオフィリア リハビリテーション学会(高社研)(2009年-2013年)
リハビリテーション医学は改革が必要か?
―なぜ「寝たきり」になるのだろう?―
滝沢 茂男
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2017 年 2017 巻 1 号 p. 74-76

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抄録

 要介護高齢者の人数は厚生労働省の統計によれば、2000年の218万人から2007年には451万人と増え、2.06倍になりました。一方、リハビリテーション(リハ)医療の担い手である理学療法士(PT)は社団法人日本理学療法士協会の発表によれば、2000年の会員は2 万3321人(合格者2万6921人)であり、2007年には会員が4万8590人(合格者5万8647人)と会員数で2.08倍、合格者数で2・17倍に増えています。さらに、リハ専門医の数は2007年4月現在1384人で、1980年から毎年30~50人の割合で増加しています。

 国民皆保険のわが国で、リハ医もPTも増え、国民は例外なくリハ医療を受けています。

その状況で、なぜ要介護高齢者が倍になり、寝たきり高齢者が増えるのでしょうか? 疑問に思うのは筆者だけでしょうか? 

 リハ医療を受けながらも介護を必要とする人は大幅に増えます。社会技術論文への投稿査読から明らかになったことですが、このことを「ウソ」とするリハ医学専門家がいます。

 また、創動運動の研究について厚生労働省の研究費を申請しましたが、審査者に「騒動運動」と言われ、これまでの創動運動の研究は研究ではないと指摘され、評価は5点満点中「1点」でした。

 職分を高度化し、効果的なリハの実現を目指す人も多いのですが、リハ医療費の給料で自分の生活を守ろうという人にとっては、リハ医療を受けながらも介護を必要とする人が増える事実は「ウソ」であってほしいのでしょう。

我々は、こうした状況を転換するための研究を続けています。

診療報酬システムとして施設基準・配置基準を用い、治癒を基準にしないできたリハ医学に「回復度基準を用いる」、そして「他動的介入から自律的運動リハに手法が変化する」とした変化が起きても、従事される関係者がこれまで培ってきた経験や、患者さんとの信頼関係は損なわれることはありません。

 我々の学会は、リハ医学に大きな転換・転機が訪れるときこそ、団塊世代一学年200万人が要介護適齢期に至る間に広い領域の学問を吸収し発展させることに貢献したいと考えています。高齢になった団塊世代の活躍を実現し、一層の社会貢献が実現できると確信しています。

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© 2017 バイオフィリア リハビリテーション学会
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