2017 年 2017 巻 1 号 p. 85-87
著者の講演と著作を基礎に、「『介護依存から自立へ』を実現して、依存せざるを得ないとする高齢者の意識を変え、高齢者の増加を負の要因としない持続可能な超高齢社会の構築、そして新たな文明の確立に関する考察」を、次の諸点から述べています。
1.門外漢の挑戦、
2.米国で認められた方法特許、
3.エイジングクライシスとライフステージの拡大:社会保障関係費逼迫の予見、人口ピラミッドが逆転することによる社会崩壊「AGING CRISIS」を指摘、「ライフステージの拡大」新たな神話の提案、「バイオフィリア」の語源、
4.国際活動の推進、
5.機序の解明に向けて、
6.パラダイムシフト、
7.二つのパラダイムシフトが必要、
8.市民の要求、
9.個の確立と自立
江戸幕府を開いた徳川家康は「民はよらしむべし、知らしむべからず」を治世の要諦としました。以来、長い間日本人は、官への依存を美徳として、正しく情報を得て自ら判断し行動することはあまりありませんでした。個の確立と自立は望まれなかったのです。情報を伝えないことから始まった年金騒動を振り返れば、これは現在まで続いていたように思えます。国の借金は地方分を加えると1千兆円を超えています。もう官へ依存できない状態になっています。