2001 年 52 巻 9 号 p. 425-443
四国中央部三波川変成帯猿田川地域から産する含赤鉄鉱塩基性片岩及び石英片岩中の角閃石及び角閃石と共存する鉱物のEPMA分析を行い,角閃石221点及びその他の鉱物(緑れん石・緑泥石・ざくろ石・白雲母・曹長石・赤鉄鉱・磁鉄鉱・ステイルブノメレン)90点の分析値を示した.分析が行われた試料は比較的高変成度である曹長石黒雲母帯から採集された.これらの化学組成データは,三波川変成帯猿田川地域における後退変成作用を議論するために用いられた(Banno, 2000).