2011 年 62 巻 7-8 号 p. 319-328
2010 年に行った四国と紀伊半島への新たなGPS 観測局の新設を契機として,産業技術総合研究所地質調査総合センターのGPS 連続観測網で得られたデータの定常解析戦略の更新を行った.今回の更新では,解析ソフトウエアを,従来のBernese ソフトウエアのVersion 4 からVersion 5 に切り替えると共に,大気遅延勾配の推定などの新たな定常解析戦略を導入した.従来のGPS 連続観測システムの定常解析結果と比べた結果,新解析で推定されたGPS 局の座標値のばらつきの減少が夏季において見られた.