2022 年 73 巻 3 号 p. 103-135
北西太平洋海域におけるコバルトリッチクラスト鉱床の探査の一環として,海山基盤玄武岩が採取され,全岩化学組成分析及びK–Ar/Ar–Ar 法年代測定が実施された.海山基盤玄武岩は変質やリン酸塩化の影響を受けて初生的な化学組成の保存が良くないものの,試料が採取された20 海山は全て典型的な海洋島アルカリ玄武岩の特徴を示した.生成年代については,K–Ar 法年代測定では変質の影響により信頼できる年代値が得られなかったが,Ar–Ar 法年代測定ではいくつかの海山から信頼性の高いプラトー年代が得られた.マーカス・ウェーク海山群に属する海山からは67 ~ 116 Ma,マゼラン海山群に属する海山からは87 Ma 及び105 Ma,マーシャル諸島海山群に属する海山からは90 Ma の生成年代が得られ,概ね先行研究で報告されている年代と一致した.