分析化学
Print ISSN : 0525-1931
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アジア工業都市における黄砂降下物の元素分析並びに硫黄の化学状態分析
田辺 晃生田中 洋一田中 大策谷口 祐司豊田 仁寿河合 潤石井 秀司劉 振林位不拉音 伊里夏堤早川 慎二郎北島 義典寺田 靖子
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2004 年 53 巻 12 号 p. 1411-1418

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抄録
中国のタクラマカン砂漠において採取した粒子,国立環境研究所の黄土標準試料CJ-1,及びハルピン・瀋陽において採取した黄砂降下物粒子について,通常の走査型電子顕微鏡-エネルギー分散X線分光法とともにSPring-8のシンクロトロン放射光を用いて個別粒子の元素分析を行った.また,硫黄の化学状態を明らかにするため,放射光施設KEK-PFでX線吸収スペクトルを測定した.ハルピン・瀋陽での降下物粒子は砂漠の砂粒子や黄土標準試料と同じ土壌起源の粒子であるが,SやClとともにPやTiなども検出された.SやClが検出された粒子ではすべてCaが共存していた.放射光による分析ではFe以外にCr,Mn,Niなどの重金属が感度よく検出されたが,逆に電子線プローブマイクロアナリシスでは感度よく検出されたAl,Siなど軽元素の検出感度は低かった.また工業都市の試料では硫黄はほとんど6価で,一部4価も存在した.なお,タクラマカン砂漠の表層粒子に6価の硫黄が少し検出された.
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© The Japan Society for Analytical Chemistry 2004
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