分析化学
Print ISSN : 0525-1931
技術論文
有害化学物質吸着のための二重らせん構造を保持したDNA/ポリウレタンフォーム複合材料の開発
曾根 弘昭古月 文志田中 俊逸
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2009 年 58 巻 1 号 p. 7-13

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抄録
特異的な構造を有する二重らせんDNAは,主にインターカレーションと呼ばれる作用によって平面構造を有する有害化学物質を捕捉することが知られている.しかし,機械的強度の脆弱性や高い水溶性等の問題点があり,吸着材としての利用は長らく限定されていた.本研究において,DNA/ポリウレタン複合発泡材料(DNA/PUCF)を作製することによって,二重らせんDNAをポリウレタンフォームに封入し,それらの問題点を解決した.作製したDNA/PUCFの吸着性能評価は,代表的な平面構造を有する有害化学物質(臭化エチジウム,アクリジンオレンジ及びエオシンB)を用いて行われた.その結果,DNA/PUCFは陽イオン性である臭化エチジウム及びアクリジンオレンジに対して高い吸着能を示したが,陰イオン性であるエオシンBに対しては吸着能を示さなかった.この実験結果より,DNA塩基対へのインターカレーションには,有害物質の持つ電荷が大きく寄与することが示された.更に,金属イオンの吸着実験を行ったところ,DNA/PUCFへの吸着は,銀イオンは他金属イオンよりも親和性が高い結果を得た.DNA/PUCFを作製することによって,伸縮性があり,機械的強度が強く,耐久性及び利便性の高い,平面構造を有する陽イオン性有害化学物質除去材が得られた.
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© The Japan Society for Analytical Chemistry 2009
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