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分析化学
Vol. 60 (2011) No. 6 P 507-514

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http://doi.org/10.2116/bunsekikagaku.60.507

報文

水中に溶存する数十ppbレベルのマンガンを,現場で目視比色定量する方法を確立した.溶存マンガンをIO4によって紅色のMnO4に酸化し,ベンゼトニウムイオン(Ben)を添加してナイロン製メンブランフィルター表面に濃縮した.酸化剤として過剰に加えたIO4とBenから生じたエマルション粒子状のイオン会合体相中にMnO4・Benが抽出され,会合体相ごとフィルターに捕集されることを見いだした.捕集後のフィルターはMnO4量に依存して紅色を呈したので,標準色列との目視比色によりマンガンを定量した.操作を簡便化するために,発色試薬を封入したポリエチレンチューブと,直径4.0 mmのろ過面を持つフィルターを装填したろ過器をキット化した.試料水1.5 mL中の溶存マンガンの目視定量範囲は0.02~1 mg L−1であり,約3分間の所要時間で水道水質基準0.05 mg L−1が判定できた.本法を地下水および河川水試料に適用し,ICP-MSとよく一致する結果を得た.

Copyright © The Japan Society for Analytical Chemistry 2011

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