分析化学
Print ISSN : 0525-1931
技術論文
ガラス中水分定量のための核反応分析
鈴木 俊夫小西 順子山本 清小倉 正平福谷 克之
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2014 年 63 巻 10 号 p. 831-836

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抄録

核反応分析(NRA)は,試料中の水素を測定する手法であるが,ガラス試料の場合,存在する水素がすべてシラノール基と仮定することで,水分量を直接測定可能である.水素濃度絶対量を算出するためには,NRAにおけるγ線検出効率を求める必要があり,通常水素濃度既知なポリマー薄膜が用いられる.しかし,15N2+イオンビームを照射すると,ポリマー薄膜にダメージが生じ,水素濃度が徐々に低下する現象が確認される.よって,水分濃度の低いガラス中の水素濃度を正確に測定するためには,標準試料であるポリマー薄膜のダメージ抑制が重要である.ここでは,NRAによりガラスの正確な水分量を算出すべく,測定条件の検討及びデータ信頼性の検証を行った.標準試料としては,耐熱性の高いカプトン薄膜の適用が有効であることを確認した.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry 2014
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