抄録
固体捕集管を自動喫煙装置に装着し,タバコ主流煙中の揮発性有機化合物(VOCs)とカルボニル化合物の同時測定を行った.国内で市販されているタバコ10銘柄の主流煙を分析した結果,カルボニル化合物ではアセトアルデヒドが最も多く48~56% を占め,次いでアセトンが20~24% を占めた.VOCsではイソプレンが最も多く40~57% を占め,次いでトルエンが9~12% を占めた.タバコ型医薬品のネオシーダーは市販タバコと発生する成分比率が異なり,ベンゼンやフラン類などの発がん性物質をより多く発生することが明らかになった.また,ネオシーダーから発生する総カルボニル量は市販タバコの1.1~2.0倍の量を発生した.さらに,自動喫煙装置の吸煙方法によっても発生量に大きな差が生じることが明らかになった.このほか,一服ごとの喫煙を分析したところ,物質によって1回目の捕集量と2回目以降の捕集量に大きな差が生じるが,銘柄によってその差が異なり,タバコフィルターの構造の違いにより捕集量の差が生じることが明らかになった.