分析化学
Print ISSN : 0525-1931
技術論文
レーザーアブレーション―誘導結合プラズマ質量分析装置を用いるヘビノネゴザ中の希土類元素のキャラクタリゼーション
三好 花奈阿部 善也高久 雄一中井 泉
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2015 年 64 巻 8 号 p. 617-624

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抄録

シダ植物ヘビノネゴザ中の希土類元素(REE)の挙動を解明するため,レーザーアブレーション─誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS)を用いたイメージングを行った.装置の最適化を行うことで,重金属高蓄積植物として知られるヘビノネゴザの葉におけるREEの分布を可視化することに成功した.葉において,軽希土類元素(La, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd)と重希土類元素(Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb, Lu)で濃集部位に二つの相関が存在することが明らかになった.さらに,自作標準試料により半定量イメージング法を確立したことで,濃集部位における局所的なREE濃度を与えることができた.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry 2015
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