2025 年 74 巻 9 号 p. 529-541
非水電解液中における電気化学反応に伴う電極の質量変化及び動的反応界面における電解液の局所物性(粘性率及び密度)変化をインピーダンス法の水晶振動子測定法を用いてその場解析した.イオン液体中における金属の電気化学的析出・溶解及び有機電解液中でのLi+の挿入・脱離反応に伴い,電極近傍で形成する濃度分布を反映した電解液の局所物性変化が観測された.電極反応に伴い電解液の局所物性が大きく変化する場合には,電極質量の変化を解析する際にみかけの共振周波数変化から局所物性変化の寄与を差し引く必要がある.電解液の組成によって溶存化学種が変化する溶媒和イオン液体及びクロロクプレート系イオン液体中における金属の析出・溶解反応に伴い観測された電解液の局所物性変化は,金属錯体の濃度分布に加えて過渡的な溶液構造の変化を反映していると考えられた.