分析化学
Print ISSN : 0525-1931
グルクロノラクトンの発けい光反応と製剤中の総グルクロン酸の定量
海東 常敏粕谷 浩次井上 俊広横田 美弥子
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1971 年 20 巻 11 号 p. 1387-1392

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抄録
グルクロノラクトンが硫酸ヒドラジンとオキシ塩化ジルコニウムにより青色けい光を発し,またグルクロン酸もグルクロノラクトンに対し約1/2の強度をもつ,同けい光を生ずることを認めたので,グルクロノラクトンの定量条件を検討しこれを製剤中の総グルクロン酸の分析に応用して満足すべき結果を得た.本けい光定量法は,従来の比色法に比べて特異性が高く,糖類の影響はごく一部の糖類を除いてきわめて少ないため大量に共存しないかぎり,糖類の分離をしないで直接定量が可能である.また他の薬剤の影響もほとんどないので,多量の各種成分を含む製剤中の分析には有用な方法と考えられる.
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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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