分析化学
Print ISSN : 0525-1931
重回帰分析法による補正係数を用いる熱分解ガスクロマトグラフィーによる四元共重合体の組成分析
山口 茂彦平野 二郎磯田 好弘
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1987 年 36 巻 8 号 p. 495-498

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抄録
著者らは既に重回帰分析による補正係数を用いる熱分解GCによる三元共重合体の組成分析について報告している{分析化学,35,941(1986)}.本報では四元共重合体の組成分析法について検討した.組成既知の19種類のメタクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEMA)-メタクリル酸エチル(EMA)-アクリル酸ブチル(BA)-スチレン(St)四元共重合体を用いて実験を行った.組成比を,HEMA/EMA,BA/EMA,St/EMAの各モノマーの熱分解生成比より求める場合,補正が必要であった.この補正係数を各モノマーの熱分解生成比を変数とする重回帰分析より求めたとき,精度よく試料の組成比を分析できることが分かった.この重回帰分析を用いた補正係数の推定法は広く,他の熱分解重合型の多元共重合体の組成分析に応用できると考える.
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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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