分析化学
Print ISSN : 0525-1931
転換電子メスバウアー分光法によるガスセンサー用酸化スズ半導体薄膜のキャラクタリゼーション
野村 貴美S. S. SHARMA氏平 祐輔
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1991 年 40 巻 11 号 p. 817-822

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抄録
酸化スズの可燃性ガスに対する応答メカニズムを調べるため,スプレー熱分解法により酸化物薄膜を作製して,可燃性ガス雰囲気による半導体酸化スズの状態を119Sn CEM(転換電子メスバウアー分光法)により研究した.CEMスペクトルの測定は400℃の温度で水素雰囲気にさらした後自作のガスフロー比例計数管を用いて室温で行った.又,可燃性ガスであるCH4,CO,イソブタンはCEM用比例計数管の計数ガスのクエンチングガスとしても用いられるので,これらのガス雰囲気でin situ CEMスペクトルの測定を試み,スズの状態がガス検出温度と対応して変化することが分かった.Pd添加酸化スズ,高いガス感度を示すマンガン,ニッケル酸化物混合酸化スズ及びCOに対して高い選択性を示すビスマス酸化物混合酸化スズのガス雰囲気によるスズの状態の違いが示された.
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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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