分析化学
Print ISSN : 0525-1931
クルクミン吸光光度法によるニッケル基耐熱合金中の酸可溶性及び不溶性ホウ素の分別定量
樋田 行雄渡部 和男
著者情報
ジャーナル フリー

1993 年 42 巻 3 号 p. T43-T47

詳細
抄録

ホウ酸メチル蒸留分離/クルクミン吸光光度法を用い,ニッケル基耐熱合金中の酸可溶性及び不溶性ホウ素の分別定量について検討した.酸不溶性ホウ素回収のための濾過材としては,濾紙では5種Cが,メンブランフィルターでは孔径が0.45μm以下のものが適当であった.試料溶液を蒸発濃縮する際のホウ素の揮散防止には,グリセリンの添加が極めて効果的であった.検討した方法を幾つかのニッケル基耐熱合金に適用した.酸可溶性及び不溶性ホウ素定量値を足し合わせた値は,別途定量した全ホウ素定量値とよく一致した.

著者関連情報
© The Japan Society for Analytical Chemistry
前の記事
feedback
Top