慶応義塾大学工学部
1959 年 8 巻 7 号 p. 471-484
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有機化合物の構造決定の古典的例を思いだしてみると,インジゴ(染料)の構造を決定したA. v. Baeyer (1883年)の輝かしい業績には約18年の歳月がついやされている.しかもなお,Baeyerの提出したシス-型の構造式は,X線分析による結果から訂正されてトランス-型の式におきかえられ(1928年),さらにR. Kuhn (1932年)1)は四極イオン式を提出し,これが一般に承認されることになった.この式が近時の電子説,共鳴の概念にもとづいて考究されたものであることはもちろんである.
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