日本物理学会誌
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アインシュタインからの宿題 : 重力波の検出(<特集>発展し続ける一般相対論-時空論の起承転"望"-)
川村 静児
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2015 年 70 巻 2 号 p. 125-129

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抄録

重力波の存在は100年近く前に,一般相対性理論から予言されたが,未だ直接検出はされていない.重力波は中性子星連星の合体や初期宇宙などから放射されると考えられており,重力波が検出されれば,全く新しい天文学,いわゆる重力波天文学が創成されると期待されている.重力波の検出方法として現在最も期待されているのはレーザー干渉計を用いたものである.実際,日米欧などでKAGRAをはじめとする大型レーザー干渉計型重力波検出器が建設されており,数年後には初検出が実現するであろうと予想されている.さらに,感度をより一層高め,さまざまな新しいサイエンスを生み出すために,将来の検出器の計画も検討・推進されている.

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© 2015 一般社団法人 日本物理学会
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