イオンビームはその電荷が大きいほどより高いエネルギーまで加速可能であるため, 重イオン加速器においてはイオン源で多価イオンがいかに大強度で生成できるかが重要となる. ECR(Electron Cyclotron Resonance)イオン源は, その発明から約25年間に大強度多価イオンビームを生成するイオン源として長足の進歩をとげ, 重イオン加速器の外部イオン源としてばかりでなく, 種々の分野で使用されている. このECRイオン源に関して, その構造, ビーム強度の増強法, 種々のイオン種の生成法に関して解説する.