日本物理学会誌
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COMPASS実験で得た核子スピン構造に関する新たな知見(最近の研究から)
堀川 直顕
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2005 年 60 巻 10 号 p. 803-807

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抄録

1988年にEMCグループが「陽子スピンに占めるクォークスピンの割合が極めてめて少ない」との実験結果を発表して以来, 核子(陽子と中性子の総称)スピンの担い手を調べる研究が精力的に進められてきている.1990年代前半は, クォークスピンの核子スピンへの寄与の大きさを確かめ, かつ, スピンの関与する高エネルギー現象を量子色力学的手法で扱うことの妥当性をチェックする実験がなされた.1990年代後半からは, グルーオンスピンの寄与を確かめる努力が積み重ねられている.ここでは, CERN(ヨーロッパ原子核研究機構)で実験しているCOMPASSグループが最近報告した, 「グルーオン偏極度」と「クォークスピン偏極」についての結果を中心に報告する.

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