日本物理学会誌
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放射性同位元素の半減期は定数か? : 軌道電子捕獲崩壊核種7BeがC60に内包された場合(最近の研究から)
大槻 勤
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2005 年 60 巻 7 号 p. 551-554

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抄録

β崩壊の一つの形式である軌道電子捕獲崩壊[Electron Capture (EC)崩壊]核種の半減期は物理的・化学的環境をパラメータ(化学形, 圧力, 温度等の関数)としてどのように変化するか?これはSegreらが1947年に提唱した古くからの問題である.しかし, 環境の変化が半減期に最も影響しやすいと予想されるEC崩壊核種7Beでも, わずかな半減期の変化(0.15%程度)の報告がなされているにすぎなかった.特殊な内部環境を持つとされるフラーレン(C60)に7Beを内包させた試料と, 金属ベリリウム(Be metal)中に7Beをドープした試料を用いて半減期の比較測定を行った.7Beの半減期はBe metal中よりもC60中の方が0.83%程度短くなることが分かった.本稿では実験概要と結果を考察を含めて紹介する.

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