2004 年 2004 巻 27 号 p. 54
今回, 多動傾向が観察される子どもの身体的特徴を明らにするため運動調整力の側面から検討したところ,
1) 多動傾向が観察される子どもは, そうでない子どもに対し, 運動調整力の構成因子の多くに劣ることが認められた。
2) 多動傾向が見られる子どもに対して, ダンス指導の場では, じっくりと考えて行動するような, 運動をイメージとして捉える動作環境を与え, 不器用からくる運動調整力の低下者には, 巧みに身体を操作する, バランス運動・リズム運動をも含めた基本的な運動を豊富に与えることが, 身体発育や安全教育の立場から重要であることが示唆された。