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脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌)
Vol. 27 (2015-2016) No. 2 p. 215-224

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http://doi.org/10.16977/cbfm.27.2_215

原著

近年のPET 検査は,CT による吸収補正を行うことで検査の迅速化,画像の高分解能化,信号雑音比向上が実現された反面,CT とPET データとの位置ずれによる再構成画像の定量精度低下やアーチファクトが指摘されている.本研究では,脳15O ガスPET 検査中のわずかな体動により臨床所見とは異なる画像所見を呈した症例について検討した.臨床所見との乖離や明らかなエラーと思われる画像所見を呈し,2 cm までの位置ずれが確認できた6 症例を対象とし,位置ずれの影響について評価した.また正常ボランティアの画像を用いて位置ずれによる定量値の変動について検討した.2 例はOEF 画像にてリング状のアーチファクトが見られ,検査中に下向きの体動を確認した.2 例は病変と反対側,1 例は同側の血流,代謝の低下を認め,左右方向への位置ずれが原因であった.1 例は検査後右向きの位置ずれがみられ,OEF 画像で深部白質の集積が著明に亢進していた.定量値の変動は位置ずれが5 mm 以上で著明となり,視覚的にも左右差が確認された.CT での補正により,わずかな体動が結果に大きな影響を及ぼす可能性が示唆された.

Copyright © 2016 日本脳循環代謝学会

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