脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌)
Online ISSN : 2188-7519
Print ISSN : 0915-9401
原著
急性期脳主幹動脈閉塞に対する血管内治療後の転帰良好例における早期症候改善についての検討
船津 奈保子早川 幹人山上 宏吉本 武史園田 和隆佐藤 徹髙橋 淳長束 一行豊田 一則
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28 巻 (2016-2017) 2 号 p. 257-263

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抄録

【背景】血管内治療で再開通を得て,3カ月後転帰良好であった急性期脳主幹動脈閉塞例において,早期症候改善の意義や関連因子は明らかでない.【方法】2012年4月~2016年3月の急性期脳主幹動脈閉塞血管内治療施行連続173例のうち有効再開通が得られ3カ月後転帰良好(modified Rankin Scale [mRS]スコア0–2)に至った症例を対象に,early dramatic recovery(EDR,24時間後のNIHSSスコア10以上改善または0–3)の臨床転帰への影響,および関連因子を後方視的に検討した.【結果】53例(年齢70.3±12.1歳,女性17例,術前NIHSSスコア中央値15 [四分位範囲11–21])を対象とした.EDR群(45例)は非EDR群に比し3カ月後mRSが低く(中央値1[0–2] vs. 2[1–2], p=0.03),白血球数(7826.7±2827.7 vs. 10137.5±3112.2/μl,p=0.03),血清BUN/Cre比(18.1±6.0 vs. 24.7±8.1,p=0.02)が低値であった.多変量解析では血清BUN/Cre比がEDRに関連した(オッズ比 0.81,95%信頼区間 0.65–0.94).【結論】血管内治療で有効再開通が得られ3カ月後転帰良好であった脳主幹動脈閉塞例では,血清BUN/Cre比低値がEDRに関連し,EDR例は非EDR例に比べて3カ月後mRSスコアが低かった.

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© 2017 日本脳循環代謝学会
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