2017 年 28 巻 2 号 p. 321-325
脳血行再建術に際しては,どのような患者に対しどのような外科的治療が有用であるのか十分に評価することが重要である.この文脈において,急性期血行再建に際しては,どのような脳循環の状態の患者に対し,アルテプラーゼ静注のうえの血栓回収療法が有用であるのか,慢性期血行再建に際しては,どのような脳循環の状態の患者に対し,どのような血行再建術が有用であるのかを比較的簡便かつ定量的に理解できる評価法の確立は有用であると考える.これまでこの命題に対する答えを得るべくCT灌流画像を用いた脳血管障害患者における脳循環の解析を行って来たのでこれを報告する.