水和Cu(II)イオンのFMO3-UHF-MD シミュレーション

抄録

フラグメント分子軌道(FMO)法に基づく分子動力学シミュレーションをCu(II)イオンと64個の水分子を含む液滴モデルに対して適用した。全エネルギーと力は非制限ハートリーフォック(UHF)計算で3体フラグメント補正までを考慮したFMO3-UHFレベルで評価した。中心Cuの第一水和圏に各々6個と5個の水分子が囲む条件で2通りのMDを実行した。その結果、Cu-O動径分布関数の第一主ピークの位置は2.02Åとなり、実験値に対して良好な対応となった。O-Cu-O角度分布関数は2つのMDで違う傾向を示した。