Chem-Bio Informatics Journal
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酵母DNAマイクロアレイ技術を利用した、農薬リンダンのバイオアッセイ
パルビーン メヘール百瀬 祐子北河 恵美子栗田 早規子児玉 修岩橋 均
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2003 年 3 巻 1 号 p. 12-29

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抄録

農薬として広く利用されているリンダンについて、酵母DNAマイクロアレイ技術を利用した毒性評価について検討した。cDNAはリンダン処理した細胞由来ならびに未処理細胞由来から調製した。約6000種類の標的遺伝子のうち、2倍以上に誘導されているものは288種類であった。このうち112種類の遺伝子は機能が未知の遺伝子であった。リンダンによって誘導された遺伝子のうち、機能が明らかにされている遺伝子についてデーターベース(MIPS)を参照することで機能分類を行った。「ミトコンドリアの機能」「酸化ストレス」「イオンの恒常性」等に関係する遺伝子の誘導が顕著であった。さらにリンダン処理によって得られた遺伝子発現情報をクラスター解析したところ、類似の発現プロフィルを示す化学物質は発見できなかったが、DMSOとジンジャオールに近いことを示していた。

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2003 Chem-Bio Informatics Society
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