Chem-Bio Informatics Journal
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GPCRとGタンパク質の結合の理解を目的とした GPCRアミノ酸配列の物理化学的性質の解析
ギミレ ガンガ D谷澤 英樹園山 正史美宅 成樹
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2008 年 8 巻 2 号 p. 49-57

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抄録

Gタンパク質共役型受容体(GPCR)は基質分子によって活性化され、Gタンパク質と特異的に結合する。このGPCRとGタンパク質の特異的結合の機構を理解することは、バイオインフォマティクス研究の中でも最も重要な問題の一つとなっている。本研究では、どのファミリーに属するGタンパク質と結合するかによってGPCRを分類することで、結合の特異性を理解するために、アミノ酸配列における各領域の物理化学的性質の解析を行った。解析において注目した領域は、細胞質側のループ(IL1、IL2およびIL3の両端の短いセグメント)、細胞外側のループ(ETL、EL1、およびEL2の両端の短いセグメント)、さらにこれらのループにつながる膜貫通領域の細胞質側のセグメント(C端に隣り合うセグメントは除く)である。それらの領域における疎水性インデックス、電荷密度、リジンとアルギニンの密度、およびループの長さ(IL1、IL2、IL3、CTL、 NTL、IL1、EL2、EL3)を解析したところ、高精度でGPCRの分類が可能となった。

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2008 Chem-Bio Informatics Society
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