中国の環境政策は、1970年代以来、主に中央政府の主導の下で発展してきた。地方政府は、中央政府に追随して、憲法及び環境関連法を根拠に多くの条例等を定め、組織を整備してきた。しかし、基本的には中央政府の施策体系の枠組みの中での対応に留まっている。今後、それぞれの特性を考慮した上で地域の独創性を発揮していくこと、さらには広域にまたがる問題に対して地域間の連携を高めていくこと、その上で、中央と地方及び地方間の新しい関係を構築していくことが課題であると考える。また、地域間に経済格差が存在することを考慮すれば、経済的に発展した地域が先導的な役割を果たすことが望まれる。