本研究は,インドネシアのプランテーションから粗パーム油(CPO)工場までのパーム油製造プロセスに着目し,そのバイオ廃棄物処理方法の特徴を他国工場と比較した。またパーム油製造に伴う環境負荷インベントリーを作成し,さらに複数のバイオ廃棄物の活用方法を比較することにより低環境負荷型バイオ廃棄物活用方法の示唆を得ることを目的とした。分析の結果,富栄養化,地球温暖化,酸性化が主な環境影響であることが明らかとなった。富栄養化対策,温暖化対策の観点からパーム油工場廃水対策は効果が高い方法である。またバイオ廃棄物のプランテーションへの投入により,化学肥料の投入量が削減され,各種環境影響が抑制されうる。