主催: 社団法人環境情報科学センター
p. 107-112
害獣でありアンブレラ種でもあるツキノワグマは,有効な生息地管理が期待されており,本種の生息地推定には意義があると思われる。本研究では,環境指標によるツキノワグマ生息確率予測モデルを開発した。ロジスティック回帰モデルは,log(p/(1-p))=(-1.486e+01)+(7.335e-04)*x1+(9.470e-03)*x2であった。ここでx1 は徒歩道・庭園路等への距離(m),x2 は標高(m),p は本種の生息確率を示している。本モデルは,生息地管理に応用が可能であり,今後は他の地域個体群生息確率予測への適用可能性の検証が望まれる。