大阪市内の場の提供型と交流型の4つのマルシェにおいて利用者の属性と利用内容および利用意識を明らかにすることによって,それぞれのタイプのマルシェの今後の課題と方向性を探った。その結果,農産物販売の場の提供を目的としているマルシェでは,日常生活の消費の場として定着しつつある側面も見られたが「農」への関心へとつなげることが課題であること。一方,交流性を目的としているマルシェでは,農業や農村との交流への関心が一定高まっているものの,リピート率が低い点や集客のためのイベント的色彩がやや強くなるといった点が課題であり,それぞれのタイプに応じた今後の方向性が見出だせた。