主催: 一般社団法人環境情報科学センター
p. 19-24
本研究では,市区町村の環境政策分野において基本的な文書として浸透してきた環境基本計画と新たな環境関連計画を含めた計画群全体の状況を把握し,環境関連計画間の連携に関する課題を抽出した。手法としては,行政資料を基に環境関連計画の時系列変化を整理するとともに,2 市のケーススタディを実施した。環境計画群全体の状況として,計画種類数の増加が観察され,課題として計画策定に関するメタ・デザインの必要性を指摘した。ケーススタディからの示唆として,環境関連計画が増加する自治体では,計画間で目標年次の整合性を確保したり,計画策定や実施過程に参加する市民組織の分散を避けたりする工夫が求められる。