セメント・コンクリート論文集
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セメント硬化体・モルタルの物性
使用材料の粒度および充填率がモルタルの物性に与える影響
陶山 裕樹小山 智幸高巣 幸二小山田 英弘
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2015 年 69 巻 1 号 p. 139-145

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抄録

本論文は、使用材料の粒度がモルタルの物性に与える影響について検討したものである。骨材を粉砕・分級して製造したPowder-Aggregate Material(PAM)を用いて使用材料の粒度を操作した実験を行い、次の知見を得た。(1)細かいPAMを混合したモルタルのフロー値はプレーン調合より低く、フロー値は充填率と正の相関関係にあった。(2)PAMを混合したモルタルの圧縮強度はプレーン調合より高く、圧縮強度は充填率と負の相関関係にあった。(3)使用材料の粒度は静弾性係数に影響をほとんど与えなかった。(4)微粒分(75μm以下の粒子)を含有することで乾燥収縮が大きくなった。(5)PAMの粒径が小さいほど促進中性化が深くまで進行した。中性化深さは充填率と負の相関関係にあった。

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