2015 年 69 巻 1 号 p. 279-286
軽量コンクリートの圧送性は普通コンクリートに比べて劣ることが知られており、施工前には圧送試験を行うなどして十分な検討を行うこととされている。連続らせん羽根ミキサで製造した軽量コンクリートと二軸強制練りミキサで製造した軽量コンクリートの圧送性を比較したところ、二軸強制練りミキサの方が良好であることを確認した。軽量骨材は普通骨材に比べて軽いため、練混ぜの機構と骨材の密度との兼ね合いによりコンクリートを構成する全ての材料を一体化させる練混ぜ効率、特にセメント粒子と練混ぜ水を微視的に一体化させる練り効率が異なり、内部に水を含まないセメント粒子の塊(強固な凝集体)がコンクリート中に残存したことが圧送性低下の一因と推察した。