2015 年 69 巻 1 号 p. 711-717
本研究ではコンクリート施工において生じる粗骨材の分離現象に着目し、新たな材料分離モデルの提案を行った。提案した材料分離モデルは、モルタルのレオロジー定数(塑性粘度、降伏値)に依存する係数(材料分離係数と称す)やフレッシュコンクリート内部の圧力などに依存するものとして定式化した。提案した材料分離モデルの有効性は、スランプフロー試験による粗骨材分布測定結果と材料分離モデルを適用したMPS法によるスランプフローの材料分離解析結果を比較することで検証した。その結果、実測と解析で材料分離の傾向が概ね一致したことから、提案した材料分離モデルの有効性を確認した。