茶業研究報告
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分光測色による玉緑茶の色沢および水色評価
宮崎 秀雄明石 真幸内野 敏剛
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2010 年 2010 巻 110 号 p. 110_37-110_47

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抄録
西九州地域の特産茶種である釜炒り製ならびに蒸し製玉緑茶を対象に,流通上重要な目視による評価,すなわち外観の色沢ならびに内質の水色評価に着目し,分光反射率(色沢)ならびに分光透過率(水色)を用いて,目視による欠点の評価との関係について解析した。
荒茶の色沢評価と分光反射率の関係については,釜炒り製,蒸し製にかかわらず各種欠点に認められる反射率の特徴は類似しており,分光反射率を用いた色沢欠点の判別的中率はほぼ100%であり,色沢欠点の数値化が可能と推察された。水色評価と分光透過率の関係では,釜炒り製玉緑茶の分光透過率が蒸し製玉緑茶のそれより高く,水色における欠点についても,両茶種の各波長における分光透過率には違いが見られたが,欠点の判別的中率は釜炒り製ならびに蒸し製玉緑茶ともに100%であり,分光透過率を用いた水色欠点の数値化が可能と推察された。
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© 2010 日本茶業技術協会
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