2024 年 2024 巻 137 号 p. 11-18
緑茶を淹れて飲む食文化は日常から失われつつある。そうした中で,家庭科調理実習の授業で行われるお茶教室は食文化への挑戦の機会として有用であることが報告されている。本研究では,小学生の家庭科の授業として行われたお茶教室の感想文をテキストマイニングにより分析した。その結果,教員の視点では,教育的意義としての知識や技術の習得を重視し,一方で受講生の視点では,緑茶を淹れるごとに変化する味覚の体験を重視することが明らかになった。この結果を基に,食文化の継承という観点から,教育の中で発達段階に応じたお茶教室プログラムを実施することで,持続的なお茶に触れる機会と興味関心の醸成が可能になることを考察した。