茶業研究報告
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チャ赤焼病細菌の銅殺菌剤に対する感受性
富濱 毅
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2005 年 2005 巻 100 号 p. 11-19

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抄録

赤焼病細菌の銅剤に対する感受性とその感受性に対する茶葉成分の影響について調査した。2004~2005年にかけて自然発生ほ場から分離した赤焼病細菌の硫酸銅に対する感受性は1993年に分離した標準菌株とほぼ同じで,銅耐性菌の存在は確認されなかった。赤焼病細菌の硫酸銅に対する感受性は,KB培地では低く,MAKCS培地では高く,供試した培地の種類で大きく異なった。MAKCS培地にペプトンや茶葉に含まれる主要なアミノ酸であるテアニン,グルタミン酸およびアルギニンを添加すると赤焼病細菌の硫酸銅に対する感受性が低下したことから,培地中のアミノ酸が硫酸銅感受性の低下に関与する可能性が示唆された。一方,茶葉の有傷部位では無傷部位に比べて赤焼病細菌に対する銅剤の効果が低下したが,無傷部位での赤焼病細菌に対する銅剤の効果に対するテアニンの影響が見られなかったことから,有傷部位での銅剤の効果低下をアミノ酸のみで説明することはできないと考えられた。

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