CHEMOTHERAPY
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尿路感染症に対するImipenem/Cilastatin sodium (MK-0787/MK-0791) の臨床的検討
後藤 博一小野寺 昭一岸本 幸一鈴木 博雄清田 浩町田 豊平斉藤 賢一上田 正山
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1985 年 33 巻 Supplement4 号 p. 764-770

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抄録

カルバペネム系抗生剤であるimipenem (MK-0787) とdehydropeptidase阻害剤であるcilastatin sodium (MK-0791) を1対1に配合したMK-0787/MK-0791を22例の尿路感染症患者に使用し, その臨床効果について検討した。
対象は, 慢性複雑性膀胱炎15例, 慢性複雑性腎孟腎炎5例, 急性単純性腎孟腎炎2例であった。複雑性尿路感染症の基礎疾患としては, 膀胱腫瘍9例, 前立腺肥大症4例, 前立腺癌3例で, その他神経因性膀胱, 尿道狭窄, 尿道皮膚痩, 子宮癌がそれぞれ1例であった。
投与方法は, MK.0787/MK-0791 (1対1) 0.259/0.259~0.59/0.59を1日2回, 点滴静注で投与し, 投与期間は5日間であった。
UTI薬効評価基準により判定可能であった複雑性尿路感染症20例の総合臨床効果は, 有効13例, 無効7例で, 総合有効率は65%であった。また, 単純性尿路感染症の2例はいずれも著効であった。
主な分離起炎菌に対する細菌学的効果では, E. faecalis6株中5株, S. epidermidis4株中3株, Enterococcus sp。2株中1株, P. aeruginosa6株中4株が消失し, その他はCandida sp.を除きすべて除菌された。これらを総合した細菌学的効果は, 35株中25株が消失し, その細菌消失率は71%であった。
副作用としては, 本剤投与後3日目に下痢を起こした1例があったが, 投与終了後に消失した。臨床検査値においては, 血小板数減少1例が観察された。

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© 社団法人日本化学療法学会
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